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緊張が止まらない
海外旅行 ~バンコク・タイ~
まだ眠い目をこすりながら、出発日の朝に成田に向かいました。自宅から空港まではかなり距離があり、引き篭もりがちだった自分にとっては、その移動そのものが旅でした。
物珍しげに空港のなかを歩き回っていると、いつのまにか搭乗時刻が迫ってきました。意外と簡単な出国手続きを済ませて、搭乗口に向かいます。
ズラリと並ぶ巨大な飛行機。「本当にこんな鉄の塊が海を越えるのかよ。」と、正直ちょっと不安になってきました。そそくさと飛行機に乗り込み、指定された席へ。自分の席の隣に、結構カワイイお姉さんが座っていたのですが、当時の自分はシャイで、特に何も。(汗)
自分は旅なれた様子をよそおって、リュックから文庫本を取り出しました。タイトルは小田実の「何でも見てやろう」
飛行機が離陸する時に思った以上のGが体全体にかかり、しばらく心臓の鼓動がドキドキしていました。が、このときも何とか涼しい顔を維持しました。
しばらくすると機内サービスがやってきました。シンガポール航空なので、CAさんも当然外国人。料理を配りながら、客に話しかけている。どうやら魚がいいか、お肉がいいかを聞いているようです。いよいよ自分の席に、CAさんがやってきました。まずは隣のカワイイお姉さんが「Chicken, please」と流れるような発音で注文してきました。自分は肉が食べたかったはずなのに、なぜか「チキン、プリーズ」とオウムのように真似をしてしまいました。自分のいかにもな小心ぶりを痛感。だけど、それをきっかけに隣の彼女と話をすることができました。聞けば彼女も、一人旅のようで、意外とおいしかった機内食のおかげか、話は結構盛り上がることができました。着陸する頃には、自分らは現地での再会を約束していました。彼女は「ここに泊まる予定なの」と、ホテルの連絡先を教えてくれました。
空港に降り立つと、タイ独特の空気が自分を迎えてくれました。いよいよ来たな、と胸が高鳴ってきます。バスでバンコクに向かうという彼女と別れて、自分は国鉄の駅を目指しました。空港に隣接しているとは思えないほど素朴な駅舎で、バンコクまでの切符を買いました。三等席の代金は日本円で、15円程度です。現地の人で溢れる客車に、意気揚々と乗り込みました。
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